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金子 純一; 宇野 喜智; 西谷 健夫; 前川 藤夫; 田中 照也; 柴田 京成; 池田 裕二郎; 竹内 浩
Review of Scientific Instruments, 72(1), p.809 - 813, 2001/01
被引用回数:8 パーセンタイル:46.74(Instruments & Instrumentation)ITER用核計装開発の一環として、水の放射化を用いた核融合出力モニターの開発を行った。本核融合出力モニターは、14MeV中性子によって照射された水の中でO(n,p)N反応の結果発生するNからの6.1及び7.1MeV線を測定することで、DT中性子発生量、すなわち核融合出力をモニターするものであり、第一壁から生体遮蔽の外側まで張り巡らされたループ状の水配管と線検出器から構成される。本システムは金属箔放射化法と同等の絶対測定であると同時に、ある程度の時間分解能をもった連続測定が可能である。さらに検出感度安定性、DT中性子に対してのみ有感等の優れた特長を持つ。本研究では本システムの技術的成立性検証を目的とし、流速に村する線収量依存性並びに時間応答に関する実験を行った。その結果、プラズマ診断用途で要求される100msの時間分解能を十分に満たす50msの時間分解能を達成した。また中性子モニターの時間応答が乱流拡散モデルによって記述できることを明らかにした。さらに実験結果をもとにITER-FEATに本システムを設置した場合の検出感度を概算した結果、十分な感度をもったシステムを構築可能であることがわかった。
D.L.Smith*; 池田 裕二郎; 宇野 喜智; 前川 藤夫
Proc. of 9th Int. Symp. on Reactor Dosimetry, 0, p.138 - 145, 1996/00
高速中性子照射した水の中には主としてO(n,p)反応によりNが生成され、Nは半減期7.3秒で崩壊し6.1MeVの線を放出する。既知の反応断面積からその線の測定により中性子場の強度をモニターできる。また、感度の異なる反応を有する元素を水に溶解することで広範囲の中性子束モニターが可能である。概念の妥当性をD-T中性子源FNSを用いて実験的に確かめた。水循環ループの一端をD-T中性子源の前面に設置し、中性子源から30mの地点で循環流から放出される線を測定した。純水にYClを溶解し、O(n,p)Nに加えてY(n,n')Y及びCl(n,p)S反応も測定した。流速・流量、距離を用い中性子源強度を導出した結果、既存のモニターの値と誤差の範囲で一致した。本実験により、循環流体ドシメトリー法は、ITER等のD-T燃焼核融合実験装置の中性子発生モニターのみならず任意の高速中性子場ドシメトリーに有効であることが示された。